LMIA 一部ルールのアップデートを発表

LMIA

一部ルールのアップデートを発表

2024年10月21日、LMIAのルールに関するアップデートがありました。(出典:こちら

アップデート1:High Wage Stream申請におけるオファー時給

2024年11月8日より、High Wage Streamで申請を行う場合のオファー時給は各州・地域の平均時給の1.2倍でなければなりません。
※現在は[High Wage Stream]と発表されておりますが、[PR Stream (High Wage Position)]にもこの新ルールが適用される可能性がございます。

これにより、より多くの職種がLow Wage StreamまたはPR Stream (Low Wage Position) の厳格なルールに該当し、LMIA申請条件を満たすことがより難しくなることが予想されます。


主要州・地域の平均時給と必要なオファー時給は以下の通りです。

Province/territoryMedian hourly wages
(as of April 2, 2024)
Minimum offer wage
Alberta$29.50$35.40
British Columbia$28.85$34.62
Manitoba$25.00$30.00
New Brunswick$24.04$28.85
Newfoundland and Labrador$26.00$31.20
Northwest Territories$39.24$47.09
Nova Scotia$24.00$28.80
Nunavut$35.00$42.00
Ontario$28.39$34.07
Prince Edward Island$24.00$28.80
Quebec$27.47$32.97
Saskatchewan$27.00$32.40
Yukon$36.00$43.20

アップデート2:Attestation Letterの使用不可

2024年10月28日より、全Streamにおいて、経営状況や事業の正当性を証明するために、Attestation Letter(専門会計士や弁護士作成の証明書)を利用できなくなります。
これに伴い、雇用主は最新のT2や給与明細の提出が求められることになります。

度重なるルール改定の目的

政府は下記の問題の解決を目指して、LMIA制度のルール改定を進めています。

(1)制度の不正利用の取り締まり
LMIA制度を適切に利用している雇用主が大多数ですが、カナダ政府は不正使用や詐欺、ならびに労働市場の状況の変動を慎重に考慮した上で、必要に応じて調整を行い、ルールを遵守している雇用主のみが制度を利用できるようにすることを目指しています。

(2)カナダの経済とカナダ人労働者の保護
この改革には、一時外国人労働者の保護を強化をしつつ、国内労働者の雇用を優先させる目的があります。
例えば、

・2024年9月の若者の失業率は13.5%で、全国平均の6.5%を大きく上回った
・2023年には、すべての教育レベルにおいて、先住民の失業率は非先住民の25~54歳人口の4.5%に対し、7.7%と高い水準にあった
・2022年には、16~64歳の障害者の雇用率(65.1%)は、障害のない人の雇用率(80.1%)より15ポイント低いものであった

上記のように、特に若者の失業率は年々増加しており、先住民、女性、障害者などにおいても同様の状況が見られるそうです。

申請条件の確認

以下のチャート式より、申請に必要な条件・申請可能な方法をご確認頂けます。

【対象セクター】
NAICS 23 – Positions in construction
NAICS 311 – Positions in food manufacturing
NAICS 622 – Positions in hospitals
NAICS 623 – Positions in nursing and residential care facilities

ケアギバー関連のうち以下のポジションに該当する場合
– NOC 44101 – Attendant for persons with disabilities, home support worker, live-in caregiver, personal care attendant
– NOC 31301 – Registered nurse or registered psychiatric nurse
– NOC 32101 – Licensed practical nurse
– NOC 44100 – Home childcare providers

*但し、「Live-in (住み込み)」のCaregiverの場合、24時間体制でなければならない正当な理由が証明できる場合のみ、LMIA申請が可能です。

【失業率リスト 対象エリア】
こちらからご確認頂けます。