ファミリークラス
Spouse/Common-law・Dependant Children
カナダ政府は、ファミリークラスの永住権制度を通じて、家族全員がカナダで暮らすことを支援しています。
カナダ人またはカナダPR保持者は、配偶者・コモンローパートナーや子どものスポンサーになってカナダに永住させることができます。
関連ニュース! ファミリークラスの申請プロセスの改善と強化が発表されました
ファミリークラスの仕組み
ファミリークラスの申請条件は複雑ではありません。しかし注意が必要です。
カナダ移民省は申請された婚姻(コモンロー)関係や親子関係が、永住権を目的にした偽装結婚、偽装養子縁組であることをまず疑うからです。
その疑念を払しょくし、カナダ移民省にスポンサーと家族の関係が本物であると納得させることができれば、申請は承認されます。
カナダ移民省を納得させるためには、根拠資料を適切に整えることが大切です。
申請者の申請条件
申請者(カナダ永住したい人)とスポンサー(カナダ人またはPR保持者)との関係によって、申請条件は異なります。
配偶者(婚姻)の場合
申請者とスポンサーが婚姻関係にある場合の申請条件
- スポンサーと合法的に結婚している(カナダの様式でなくても可)
- 18歳以上である
日本では18歳未満でも合法的に結婚できますが、カナダ永住権を申請するには18歳まで待つ必要があります。
コモンロー(事実婚)の場合
申請者とスポンサーがコモンロー関係である場合の申請条件
- スポンサーと12か月以上継続して同居している
- スポンサーとの関係が婚姻と同然のものである
- 18歳以上である
12か月継続して同居しているとは、365日ずっと一緒に住んでいるというわけではありません。
年末に申請者だけが帰省する場合など、一時的に別々に住んでいても大丈夫です。
子ども(扶養児童)の場合
以下の条件を満たす子どもは扶養児童(dependent child)として認められます。
- 22歳未満である
- 配偶者またはコモンローパートナーがいない
22歳以上の子どもが扶養児童として認められる例外もあります。詳しくはCanago-Visaにお問い合わせください。
スポンサーの申請条件
- 18歳以上である
- カナダ人、またはPR保持者である
- 身体障害以外の理由でsocial assistance(カナダの州政府が提供する生活保護)を受けていない
- スポンサーする家族全員を扶養する意思がある
スポンサーがカナダ人の場合、スポンサーがカナダ国外に居住した状態でも申請できます。ただし、永住権が承認された後に申請者と一緒にカナダに住む計画の提出が必要です。
スポンサーがPR保持者の場合、スポンサーがカナダ国外にいる間は永住権申請ができません。
アンダーテイキング
スポンサーの申請条件「家族全員を扶養する」とは、スポンサーする家族全員に対して経済的に責任を負うことを、スポンサーがカナダ政府に対して「約束」することです。
この約束のことを「アンダーテイキング」と呼びます。
アンダーテイキングの期間は申請者のスポンサーとの関係、年齢によって異なります。
申請者 | アンダーテイキングの期間 |
配偶者またはコモンロー | 3年 |
22歳未満の子ども | 10年または25歳になるまでの、いずれか早い方 |
22歳以上の子ども | 3年 |
アンダーテイキングの義務は以下の場合でも継続します
- 家族との関係が変化した場合(離婚、別居など)
- 申請者がカナダ市民権を取得した場合
- スポンサーの経済状況が悪化した場合(失業や借金など)
アンダーテイキングの期間中に申請者がsocial assistanceを受給した場合、スポンサーはその金額を返金する義務を負います。
スポンサーになれない人
以下に該当すると、配偶者やコモンローパートナーのスポンサーになることはできません。
- スポンサー自身が過去5年以内に、別の配偶者またはコモンローパートナーにスポンサーされてカナダに永住した場合
- 別の配偶者やコモンローパートナーへのアンダーテイキング期間内である場合
- 性暴力、家庭内暴力で訴追されている場合
2種類の申請方法
ファミリークラスの申請は、「国内申請」と「国外申請」に分かれます。
二つの申請方法の違いは、国内申請は審査期間中にオープン就労ビザの申請ができることと、審査期間中カナダ国内に滞在することが求められることです。
国内申請
- オープン就労ビザの申請が可能
- 申請者は審査期間中カナダ国内に滞在することが求められる
国外申請
- カナダ国外から申請
- カナダ国内からカナダ国外申請を提出することも可能
ファミリークラスの申請プロセス
以下は一般的な申請のプロセスですが、実際には申請によってプロセスの順番が前後することがあります。
また、審査中に追加書類の提出を求められることがあります。
国内申請
- オープン就労ビザ申請可能
- オンラインアカウントにリンク可能
- IRCCとのメール等のやり取りの後、eCOPRが発行される
国外申請
- オンラインアカウントにリンク可能
- 申請者が国外の場合:紙のCOPRが発行される
- 申請者が国内の場合:IRCCとのメール等のやり取りの後、eCOPRが発行される
- カナダ入国時に空港または国境でCOPRを係官に見せて手続きを完了する