雇用主・就労ビザ申請者必見！LMIA（就労ビザ：Temporary Foreign Worker プログラム）のルールが大きく改訂されます

2022年4月4日付で、就労ビザ（Temporary Foreign Worker）関連のプログラム、つまりLMIA申請における条件が一部改訂、緩和されました。

コロナのパンデミック以降からカナダ労働市場における人手不足が顕著になり、2022年2月には、33万件以上の求人が加わったことで、カナダ全土の失業率は5.5%に下がりました。現在多くの雇用主の元では従業員が足りていません。これを受けて労働省によるLMIA（Temporary Foreign Worker Program）申請における大幅な改訂を行うことが決まり、カナダの経済成長をサポートすることとなりました。

また、審査を行うサービスカナダではスタッフの増員やオンラインでの申請を推奨することでLMIAの審査のプロセスを促進する施策が行われます。

今回の主な改訂について

2022年4月4日から施行

1. Fish and seafood processing（海産物加工）等を含むSeasonal Industries（季節性産業）の中でLow wage position（低賃金職種）における外国人労働者数の上限がなくなりました。さらに、これらのポジションにおける最長の雇用期間が年間180日から270日に変更となりました。
2. LMIAの有効期間が現在の9ヵ月から18ヵ月に変更になりました。（パンデミック以前の期限は6ヵ月でした）
3. High-Wage StreamとGlobal Talent Streamで申請をする場合、最長の雇用期間が2年間から3年間に変更されました。

2022年4月30日から

1. AccommodationやFood servicesなど労働力が不足している7つの業種におけるlow-wage position(低賃金職種)では全従業員の30%まで外国人労働者を雇用できることになります。

7つの業種：
Food Manufacturing (NAICS 311);
Wood Product Manufacturing (NAICS 321);
Furniture and Related Product Manufacturing (NAICS 337);
Accommodation and Food Services (NAICS 72);
Construction (NAICS 23);
Hospitals (NAICS 622); and
Nursing and Residential Care Facilities (NAICS 623)

上記の業種以外のlow-wage position(低賃金職種)は全従業員の20%まで外国人労働者を雇用できることになります。

2. 一部のlow-wage position(低賃金職種)は自動的にLMIAは申請できない（却下になる）というルールがありましたが、今後これらは廃止され、今まで申請が出来なかったポジションでも申請が出来るようになります。

外国人労働者の保護

労働省では立場の弱い外国人労働者を守るため、コンプライアンス体制の再構築にも取り組みます。今後の活動には以下のようなものが含まれます。

• 外国人労働者（プログラム）に対する監査ツールとトレーニングをさらに強化する。
• 虐待やTFWプログラムの乱用に対し、外国人労働者がホットラインサービスを利用して知らせることができるようにする。
• 領事館との協力を拡大し、早急な対応が必要な懸念事項を特定する。

深刻な労働力不足

また特に下記４つの業種で労働力不足が深刻だと発表されました。
それぞれのJob vacancies（求人数）も発表されています。
Accommodation and Food Service　-130,070の求人
Health Care and Social Assistance　-119,590 の求人
Retail Trade　-103,990 の求人
Manufacturing　-81,775 の求人

上記の通り、特に現在カナダの労働力不足は非常に深刻なものであり、カナダ政府は今後外国人労働者によってこれらの不足を補う方針を発表しています。
職種、地域にもよりますが、カナダ人労働者で補うことが出来ないポジションにおいては今後LMIAの取得の可能性は高くなると言えます。

出典：こちら（2022年4月4日時点）