PALの詳細

2024年1月22日に発表された、
■学生ビザ
■ポスグラ(Post Graduation Work Permit: PGWP)
■配偶者ビザ(Spousal Open Work Permit: SOWP)
に関する大きな改定についてのアップデートがありました。(出典:IRCCウェブサイト)
↓ルール改定の概要はこちらから↓

この発表において、各州政府は、2024年3月31日までにPAL(Provintial Attestation Letter・州の認証レター)発行のシステムについての詳細を構築・発表するよう義務付けけられていました。

PALとは

PALとは、Provintial Attestation Letterの略で、州政府が発行する承認レターのことです。
後述のケースを除き、今後、学生ビザの申請においてはPALが必要となります。
(これまで通り学校が発行する入学許可証も必要です。)
詳しくはこちらをご覧ください。

PALは一度発行されると訂正ができないようです。発行数に上限があることから、基本的に再発行もしてもらうことができず、出願時は個人情報(特に パスポート通りのスペルの氏名・住所・メールアドレス・生年月日)は誤りなく記載することが重要となります。

PAL提出不要のケース

下記のケースでは、学生ビザの申請においてPALの提出が不要です。

  • preschool、primary school、secondary schoolに通うGrade12までの生徒
  • 修士(Master’s degree)・博士(Doctor’s degree)のプログラムをとる人
  • 交換留学生等(Visiting studentやExchange student)
    ※Visiting Studentとは、観光(ビザなし・eTA)や紙の観光ビザ(Visitor Record)で滞在している留学生のことではありません
  • 既に学生ビザでカナダにいる場合
  • 既に就労ビザでカナダにいる場合
  • College等に入学するための前提条件prerequisitererequisite)となるコースを修了した学生
    ※例えばCollegeに進学するためのPathway Programなどが該当します。
  • 現在カナダにいる家族が、学生ビザや就労ビザをもっている場合

その他の詳細はこちらからご確認いただけます。

各州のPALについて

学校を通じて各州政府にPALを発行してもらいます。

BC州(ブリティッシュコロンビア州)

2024年3月4日にPAL発行手続きが可能となりました。出典

Undergraduateレベルでは
2023年申請数97,000に対し、2024年は83,000の上限となりました。
許可数は昨年60,000であったことから、2024年は50,000の許可が下りると見込んでいます。
なお上記のうち53%が公立、47%が私立に割り当てられました。

日頃より問題なく運営・経営を行っている学校については、ほぼ例年通りの留学生の受け入れが可能であるというアナウンスがされているようです。

ON州(オンタリオ州)

カナダの中で最も留学生数が多いオンタリオ州も、ようやく3月下旬、締め切りぎりぎりにPALが発行可能となりました。
BC州の3倍弱である235,000がON州の割り当てとなったことからも、留学生の多さがわかります。
●大多数の96%が公立のUniversity/Collegeへ割り当て。
 ・23のUniversityのうち、Algoma University以外の22校がほぼ昨年通りの割り当て。
 ・24のCollegeのうち、11校がほぼ昨年通り。ここ数年留学生受け入れ数が爆発的に増えているConestogaCollegeは激減。
●残りの4%は語学学校と私立のUniversity等へ割り当て。
●Career College(専門学校)については割り当てなし(0%)

これらは、需要のあるエリア(health human resources, STEM, hospitality, child careなど)を優先的に昨年を超えないよう設定されたとのことです。
また需要の高い分野を除き、留学生が全体の55%を超えてはならないともアナウンスされました。出典



各校のPAL割り当てに上限が設けられたことから、
学校によっては6か月未満の短期就学の場合はPALを発行しなかったり、
PAL発行にあたり、デポジット(授業料の一部)が必要となったりと
新たに方針を定めたところも多くあるようです。

学生ビザを申請するつもりだったのに、学校の方針でPALが発行されない、
という方は、どのようにして就学をするのか再度検討しましょう。

観光(ビザなし・eTA)で渡航をした後に学生ビザに切り替えて長期留学・滞在を検討する場合は、渡航時もまた渡航後にも様々な注意点があります。

「ひとまず渡航してしまう」のではなく、
学校担当者や、ご利用の留学エージェントなどに相談をし、あらかじめ、
長期的な計画をきちんと立てておきましょう。