LMIA
Labour Market Impact Assessment
LMIAとは?
Labour Market Impact Assessmentの略称です。就労ビザ申請の際や永住権申請でポイント加算目的として、このLMIA申請が必要になることがあります。これは、就労ビザやPRを申請する本人が申請するものではなく、申請者をサポートする側、つまり雇用主が主体となってESDC(カナダの労働省)、サービスカナダ宛てに申請を行うものです。
カナダの雇用情勢等から、外国人に対し申請されたポジションの仕事を与えても良いかどうかの許可を得るための申請です。原則就労ビザ申請を行う場合は一部条件(LMIA exemption)を除き、Positive LMIA(労働許可)が必要になります。
LMIA申請条件
就労ビザ申請 もしくは Dual Intent(就労ビザ&PR)目的
- LMIA申請料$1,000を雇用主が支払うこと
- 申請する職種、地域の平均賃金以上のジョブオファーであること
- フルタイム以上(最低でも週30時間以上)のオファーであること
- 雇用主はまずカナダ人・PR保持者から雇用する努力をしたという証明ができること(最低4週間以上の求人)
- Low wage positionの場合、申請者居住地からカナダでの雇用先間の移動費用、州の保険加入までの間の民間医療保険費用のサポートをすること
PR目的のみ(就労ビザ不要の場合)
原則上記と条件はほぼ変わりませんが、PR目的のみの場合、申請料$1,000はかかりません
LMIA申請~就労ビザ申請までの手順
雇用主がカナダ人やPR保持者の雇用努力を行った証明として求人広告4週間の証明が必要
求人広告結果及びその他必要書類を揃えて申請
審査官から追加で質問や書類要求がくることがあります
原則審査官は雇用主と直接電話をし、申請内容や雇用努力の確認等行います
審査に通ればPositive LMIAが発給されます
Positive LMIAを元に就労ビザ申請を行います
ここでは、申請者が審査対象となり、発行されたLMIAの職種に見合う経歴があるのか、健康面、犯罪歴などで問題がないかが審査されます
移民局へ就労ビザ申請料がかかります
ビザ取得後は、LMIA申請時に提出したジョブオファー内容(ポジション、賃金、労働条件等)に沿って雇用されている必要があります
1~5までがESDC(労働省サービスカナダ)での審査
6~7までがIRCC(カナダ移民局)での審査
LMIA審査のポイント
審査官は、優秀な外国人労働者が欲しいわけではありません。外国人に仕事を与えることによって、カナダの雇用にどのような影響を及ぼすかどうかがポイントです。
例えば、とある企業で空きポジションが出た際、求人を出したときにそのポジションに見合う条件のカナダ人やPR保持者から応募が殺到した場合、わざわざ外国人にビザを発給してまでそのポジションを与えてしまうと、カナダ人の雇用機会を奪ってしまうことになります。こういった場合、LMIAの許可がでる可能性は低くなります。
カナダの失業率(Unemployment rate)にも左右されますから、全く同じ条件で申請しても、失業者が多い時期ではLMIA発給率も下がる傾向にあります。
逆に、一人外国人労働者を雇うことでもっと多くのカナダ人・PR保持者の雇用を見込める場合などはプラスに働きます。例えば、カナダでは探すことが難しい特別な技術や知識を持った外国人労働者を一人雇用うことで他の労働者に指導ができるなどのケースです。
原則、サービスカナダの審査官は、カナダ国民(カナダ人・PR保持者)に優先的に仕事を与えたいという事を念頭に置いて申請が必要です。
■その他のカナダ就労ビザ種類についてはこちらをご覧ください